大惨事たったらしいが、木と紙の都は復興が早い。
阪神淡路大震災時は三浦半島三崎の堤防で、釣り糸をたれていた。
定食屋で見たテレビの映像は壮絶な惨事を映してはいるが、他国の震災の様に思えた。
当時はまだ携帯電話が普及してはいない。
自宅に帰るや否や、女将に津波が心配だったといわれたが、これも実感がない。
一昨日の地震で始めて体験した恐怖と不安。
この何百倍の気持ちを抱いた被災地域の人々が居るのも事実。
仙台に築地の修行時代の友が店を営業している。
福島に築地の修業時代の先輩が旅館を営業している。
顔を思い浮かべ、何をかしなければと考えるが・・・。
何も出来ず忸怩たる思いを抱き、幾ばくかの義援金しか出せない小ささを実感する。
西の空に浮かぶ半月は、うっすらと雲が掛かる朧月。
これほど儚く、切ない月を愛でるのは始めてかもしれない。
酒がこんなにも美味しく感じられないのは久しぶりの事。