2013年05月02日

八十八夜                 惜春

今は昔、子ども達が小さき頃にゴールデンウイークは連休を取って田舎に泊まりに行っていた。
農家のゴールデンウイークは田植えで忙しい。
田植えは手伝えないが、掃除・炊飯の手伝いは来る。
子ども達は畑で虫を捕まえて遊び、ネコにちょっかいを出す。
夜は義父・義母がそろい、夕食を囲みワイワイと近況話に花が咲いていた。

田植えの時期はカエルが五月蝿い。
夜になると眠られないぐらい一斉に鳴く。
女将は幼少の頃から聞いているので、子守歌を聞くが如く熟睡していた。
この話をすると、東京の方が車の音で眠られなかったという。

自宅は甲州街道の信号の脇にある。
信号が変わる度に車の発進の音がして、気になり眠られないといっていた。
小生はこれが子守歌を聞くが如く熟睡できる。

20130502 とある日の水田.jpg
時代の移ろいに無常感を覚え、今はなき田舎の水田にもの思う。

田植え時のカエルの五月蠅さには辟易としたが、それ以外の時期はかえって静かすぎる。
希に通る車の音と風の音しか聞こえない。
偶に鳴く、ネコの鳴き声にドキッとした。

余りにも静かすぎて、耳元で「シ〜ン」という音が鳴りやまない。
振り返ると、この「シ〜ン」で眠れなかった記憶がある。



posted by tenmogura at 07:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 今は昔 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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