2011年11月20日

有明月              小春空

うどん好きのご夫婦がいる。
座敷の奥でつまみを楽しみ、酒を愛る。
どんなに腹がくちようとも、必ずざるうどんで〆る。

先週の日曜日、きしめんを打った夜にご来店。
「きしめんを打ちました」といったら、大喜びされた。
「新婚旅行にわざわざきしめんを食べに行ったんだ」という大の好物だという。

大盛りを二人で分けて満足していただいた。
帰りがけに「今日が結婚記念日でお祝いの食事に来た」と、
偶然が三重にも重なり運命めいたものを感じる。

その週はきしめんの問い合わせが多々あり、きしめん好きが少なくない事が解った。
手間と時間がかかるものの、出来るだけ打っていこうと調整をする。
但し、不定期になる。

20111120 きしめん.jpg
如何にしろ狭い打ち台のこと、3本のめん棒を駆使して巻き込みながら伸していく。
打ち台が透き通る、約1ミリ程の薄さに伸して畳んでいく。
打ち方とたたみ方は江戸前蕎麦と同じにすればよい。

取りあえずは8人分打ったが、数が打てずにメニューに書けないのが難点。



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2011年10月21日

秋土用入            ようよう寒し その1

先週の週末は生ぬるく湿度が高い気候だったので、作る料理に違和感を感じた。
特にうどんは、秋バージョンの塩分濃度に変えたばかりで、玉がだらけてしまい伸しすぎになる。
加水率で調整をするのだが、スプーン数杯の量で固さに違いが出る。

伸しすぎたら細麺になるが、地粉は粘りが少なく湯がいている途中でちぎれてしまう。
きしめんにすると汁との絡みが変わってしまう。
やや細麺の平麺。
食べやすいがうどんには見えないとのご指摘は、痛み入る。

ここに来て、気温も下がり晩秋らしくなってきた。
やっと“成城マダムうどん”らしい細さと食感が出てきた。

週末の雨が過ぎるとそろそろ冬の気配か。
乾燥し始めた頃を見計らって、ボラ子の塩出しをしようかと・・・天気予報と相談する。


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2011年10月14日

菊花開く            しけ寒 その1

秋も深まり、うどんはざるうどんからかけうどんに移りゆく、だし汁の恋しい季節となって来た。

千葉産農林61号は粉の質が良い故に、小麦の味強く香り立つ。
これは昨年の小麦粉で、放射線の影響は受けていない。
島田製粉所には多めに取り置きがあるらしく、在庫は心配ないといわれた。
だが、このまま原発問題が終わらなければ来年の小麦粉の収穫は難しいという。
困った問題だ。


通勤途中の畑を眺めながら山チャリを漕ぐ。
天候不順により秋の野菜は不作だったが、冬の野菜は順調に育っている。

20111014 間引き大根.jpg
大根の発育を促すために余分な大根を間引く、間引き大根。
葉は淡く小さいいので、アクが少ない。
成城G家より三浦大根の葉っぱをどうかと連絡あり。

良く洗い仕分けをする。
三浦半島の土はミネラルと大地の香りがする。

おひたしは葉の煮汁でだしを引く。
ごま和えは細い大根を加える。
残りは油揚げと鷹の爪を効かせ、油で炒める。

夜の遅くにわざわざ持ってきて戴いたことに感謝。
間引く手間、運ぶ手間、仕込む手間を考えると葉の一枚でも無駄に出来ない。

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2011年09月25日

天神縁日          秋望

早朝、爽やかな空気を吸いにベランダへと出て空を見上げる。
天高く雲は秋。

秋の気配が漂い、空気が変わると微妙な変化をするうどん玉を敏感に感じる。

20110925 うどん玉.jpg
塩分濃度・加水率はメジャーカップとデジタルの秤できっちりと計る。
濃度と率は四季に応じて年に4回ほど変える。
だが、季節の端境期は微妙に変化する温度についていけずに、熟成不良でひび割れたり、うどんが切れやすくなったりする。

日々気温を測り分量をメモに取る。
打ち始めの頃はきっちりと打たなければ気が済まずにいた。

手打ちを初めて四年が経とうとしている。
継続は力か、打ち込むほどに力が抜けてきた。
季節の端境期は肌で感じて加水率を決める。
このアバウトな感覚が意外と良いうどんになる。

徐々にうどんは変化をする。

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2011年08月21日

宵月             秋雨

AM6:00起床。
開け放してある窓から、秋雨が寒さを運んでくる。
掛け布団の無い寝具では、寒過ぎて目が覚める。
つい先日までは茹だる様な暑さだったのだが・・・・・
早朝からの雨は降ったり止んだりの1日だという。

流石に玉子豆腐で「ツルッと」との気温ではない。


うどん打ちで小麦粉を練るときには、練り上がった玉がだれない様に食塩水を使って練り上げる。
当然、生麺はしょっぱいが、茹でると塩分が出て小麦の香りと味が残る。

茹で湯は塩が出るので、何回も同じ茹で湯を使っているとうどんがしょっぱくなってくる。
それで一回茹でると湯を捨てる。
そのためにガス台には常時、大きな寸胴に湯が沸いている。
これの寸胴が厨房の暑い要因になるのだが、逆に寒い日には有り難い。

うどんを出すそば屋は同じ釜で茹でるのか?
そば湯がしょっぱくならないのは、別の湯を使っているのか、
はたまた茹で置きうどんを使っているのか・・・・・(‥ )ン?。

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2011年06月10日

時の記念日          朝涼

20110610 夏うどん.jpg
粉の割合・つゆの割合・茹で時間を変えた夏うどんを打ち始めて半月が経つ。
夏うどんという定義はなく勝手に呼んでいるのだが、コシを残してのど越しを好くする。
たれの醤油は生醤油1種類にして色目薄く、だしを濃くした。
見た目はさっぱりとしているが味は締まっている。
たれの旨味と小麦の味が絡む。

粉の割合を変えながら打ってはいるが、あまり意味のないことが解った。
塩分濃度は気温により変えなければならない。
加水率と捏ねる時間が重要な要因になり、これは茹で時間で微妙に変わる。
茹で時間を1分延ばして食感をモチモチとさせて、のど越しを良くする。

やっと調子が乗ってきたところに、三週間も休まなくてはならなくなった。
本日は仲夏の最後のうどんを打つも、何時にもまして丁寧に打ち込む。
このうどんは五人前のお持ち帰りの予約が入っている。
「もしかして最後のうどんになるかもね」だって・・・・・・(-_-;ウーン。

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2011年05月25日

下弦の半月         南薫

夏うどんを打つ。
小麦粉のフレンド割合を少し変えて、島田製粉所の農林61号を増やした。
塩分濃度を濃くして加水率はそのまま。
太さを変えずに、茹で時間を1分延ばした。

初めての人にも受け入れ易く、少しモチモチ感を出して食べやすいようにする。
うどん通にも問題ない。

つゆは生醤油のみとして色目を薄くしたが、だしを濃いめに取り深みを出した。

見目さっぱり、モチモチでコクがあり小麦粉の香りは残る。

打ち始めの時期は粉や割合を変えることに抵抗があり、失敗をしたらどうしようかなどと考えていたのだが、最近はそれも良しと達観し、色々な打ち方を思案中。
今年の夏うどんはなかなかいける・・・・・(`0´)ノ オウ!。

入院中にも何か考えようかと。
20110525 たらの芽.jpg
ジビエK氏よりたらの芽はいるかと、連絡有り。
北海道の地物。
香りが良く食感は柔らかい。
初夏の天ぷらに入れて、夏うどんに合わせる・・・・・・・(`0´)ノ オウ!。

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2011年04月24日

復活祭          春深む

オーストラリア在住のHちゃん、彼は釣り弟子R太の親友。
何を血迷うたのか、この時期に日本に帰ってきた。
勇気ある行動に敬服致す。

前々からお願いをしていたオーストラリア産の小麦粉を持ってきて戴いた。
OSH(オーストラリアスタンダードホワイト)をお願いということだったのだが、これは日本への輸出用。
オーストラリアはうどんを打つ文化が無く、うどん専用の中力粉は自国内では手に入らないとのこと。
OSHは日本で手に入るのだが農薬が気になる。
20110423 オーストラリア小麦粉.jpg
そこで適当に選んで戴いたWHITE WINGS・・・白い翼とは何と清々しいネーミングだ。
天使が舞い降りて、うどんをすすっている光景を想像する・・・・か。
PLAIN FLAWRとは純粋な小麦粉という意味らしい。
オーストラリア小麦は白色系小麦粉で、うどんにすると真っ白なモチモチとした麺になる。
とりあえず冷蔵庫に寝かせて、長旅の疲れを癒す。

さてと・・・何時打つか。

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2011年04月23日

こども読書の日         春雷

確たる信念と揺るぎのない覚悟を持ち淡々と生きよう。
風呂に入り、鏡に映る腹の傷跡を見て何時も思うのだが・・・・・
傷が薄くなるにつれて、覚悟やら信念やらも薄くなりつつある。
それに加え今回の地震で心が揺れに揺れ、後悔することが多くなった。
人生の折り返しを遠に過ぎ、同じ病気で亡くなっていった友人、知人を知り焦りが出る。
できる事から始めようと語りつつ、目の前の事すら疎かにする。

うどんを打ちながら悩み考えるも、この心の揺れがうどんに反映され、太くなったり細くなったりと揺れ動く。

・・・などと、うどんの不調を人生の哲学の所為にする。
反省のポーズはサルでもとれる・・・・・ヽ@(o・ェ・)@ノ。

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2011年04月01日

万愚節            桜月

朝目覚めて新聞を確認する。
1面は相も変わらず震災情報。
事故から3週間が経つが、やはり嘘ではなかった。

店はヒマなのだが、うどんがよく出る。
うっかりすると在庫が無くなりそうな時がある。
2〜3日寝かせて置きたいので、調整が難しい。

島田製粉の地粉は引く加減を変えたのか、フスマが微妙に増えた気がする。
玉にすると茶色い斑点が出る。
食感は変わらないが、香りが出るか。

仲春の微妙な気温の変化で、伸す力を微妙に調節する。
塩分濃度を微妙に調節する。
加水率を微妙に調整する。
たれの割合を春夏用に微妙に調整する。
この微妙な調整が一人前のうどん職人になった様で、つくづく継続の力を思う。
味は確立されたので、そろそろ次の課題を考えるか。

今日から輸入食品の値段が上がる。
輸入小麦粉は1割以上上がるだろう。
国産小麦はは震災の影響が何処まで出るのかわらず、とりあえず正視するしかない。

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